ドイツ語リライト
[2010/06/14] ドイツといえば自動車。BMW、フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ。車の雑誌をとてもよく見かけます。その中に書かれている文章の中で、文体が異なるものがいくつかあります。
代表的なものは、「du / ihr」と、「Sie」の違い。それぞれ、「きみ/きみたち」「あなた(あなたがた)」となるのですが、ドイツ語のリライトを行う際、どちらの主語で出したら良いのか、事前に確認が必要になることがあります。大体「Sie」で決めてしまうのですが、そのドイツ語文章を載せる媒体が何なのかで、ドイツ語の文章全体をリライトとしないといけなくなることもあります。あまり丁寧な表現だと、読者の心をつかめないかもしれません。
ドイツ人とは、学生交流大会など、日本人が接する機会もたくさんありますが、ドイツの学生がDuで話しかけているのに、通訳者が、日本人学生の発言をSieで返してしまったことで、なんだかよそよそしい交流会になってしまったことがあったり。ドイツ語の通訳なので、「ドイツ語のリライト」ではありませんが、ドイツには、TPOに応じた訳出が必要になるということです。
日本語で丁寧な文章を書き、正確に翻訳していても、少しやんちゃなドイツの若者が読む雑誌には相応しい文体でない時、TPOに応じたドイツ語にリライトします。私どもでは、このような違いも含め、ドイツ語リライトのお仕事に臨んでいます。
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